日本人と睡眠
日本の働く女性は、世界でいちばん眠れていない
日本の女性の睡眠時間は、OECD33カ国で最も短いことが分かっています。働く女性の約4割が睡眠6時間未満。仕事のあとに家事と育児が重くのしかかる「二重負担」が、眠りを削っています。論文と公的統計から解説します。
生理前に強い眠気やだるさが出るのは、意志や気合いの問題ではありません。排卵後に増える黄体ホルモンが、体温や睡眠の質を変えるためです。日本人女子学生の研究では、睡眠の質が悪い人ほど生理前後の不調が重いことも示されました。論文と反証から解説します。
生理前に強い眠気やだるさが出るのは、意志や気合いの問題ではありません。排卵後に増える黄体ホルモン(プロゲステロン)が、体温や睡眠の質を変えるためです[1]。日本人女子学生の研究では、睡眠の質が悪い人ほど生理前後の不調が重いことも示されました[2]。
「生理前になると使い物にならない」と自分を責める必要はありません。体の中で起きていることです。
月経周期は、ホルモンの波で動いています。排卵を境に、後半(黄体期)はプロゲステロンという黄体ホルモンが増えます。
このホルモンには、深部体温を上げる作用があります。眠るときは深部体温を下げる必要があるため、体温が高めの黄体期は眠りの質が落ちやすいのです[1]。
つまり生理前の眠気は、ホルモンが起こす生理的な現象です。
ここで日本人を対象に、睡眠と生理の不調の関係を調べたのがOdaらの研究です[2]。
睡眠を整えることは、生理に伴うつらさをやわらげる現実的な手段になります。
断定の前に、反証も見ておきます。
それでも、ホルモンの波が睡眠に影響するという方向は一致しています。
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各論文の「主な結果」とあわせて、相反する結果や限界(反証)も併記しています。 集団タグは研究対象(日本人/欧米など)を示します。
結果排卵後の黄体期はプロゲステロン(黄体ホルモン)が増え、深部体温が上がる。生理直前と生理開始直後に睡眠の乱れが起きやすく、日中の眠気も増える。
反証月経周期と睡眠の関係には個人差が大きい。客観的な睡眠の連続性はあまり変わらないとする研究もあり、症状の重い人で目立つ傾向がある。
原典を読む ↗結果睡眠の質が悪い(PSQI-J 6点以上)日本人女子学生は、月経のすべての時期で不調(月経困難度)の点数が高かった。生理中は睡眠不良群が平均93.7点、良好群が73.3点だった。
反証横断研究のため因果は断定できない。睡眠が不調を悪化させるのか、不調が睡眠を妨げるのか、双方向の可能性がある。
doi:10.1136/bmjopen-2024-093197 ↗生理前に異常に眠くなるのはなぜですか?
排卵後に増える黄体ホルモン(プロゲステロン)が、体温や睡眠の質を変えるためです。生理前の強い眠気やだるさはホルモンの影響で、意志や気合いの問題ではありません。
生理前は睡眠の質が下がりますか?
下がりやすくなります。生理直前と生理開始直後は睡眠が乱れやすく、日中の眠気も増えます。とくに月経前症候群(PMS)の症状が重い人で目立ちます。
睡眠を整えると生理の不調は軽くなりますか?
関連があります。日本人女子学生の研究で、睡眠の質が悪い人ほど生理前後の不調が重いことが示されました。睡眠を整えることが、生理に伴う不調をやわらげる一助になります。