夜中に目を覚ました人と時計のイラスト
DISORDERS

夜中に何度も目が覚めるのは、3人に1人が抱える悩みだった

夜中に目が覚めるのは、あなただけではありません。一般の人の約3割が週3回以上の中途覚醒を経験しています。問題は「目覚めること」より「その後に眠れないこと」です。原因は加齢・お酒・夜間頻尿・無呼吸などで、多くは対処できます。論文と反証から解説します。

ILLUSTRATION / SUIMIN LAB

夜中に目が覚めるのは、あなただけではありません。一般の人の約3割が、週3回以上の中途覚醒を経験しています[1]。日本人でも最も多い不眠は「途中で目が覚める」型です[2]。問題は「目覚めること」より、「その後に眠れないこと」です。

まず「自分だけではない」と知ることが、焦りをほどく第一歩になります。

夜中に目が覚めるのはどれくらい多いのか

これを大規模に示したのが、22,740人を調べたOhayonの調査です[1]

つまり、目が覚めること自体は珍しくありません。つらいのは、そこから眠れずに焦る時間です。

日本人ではどんな不眠が多いのか

日本人の不眠の型を調べたのが、Kimらの調査です[2]

中高年で増えるのは、加齢で眠りが浅くなることも一因です。

なぜ夜中に目が覚めるのか

中途覚醒の原因は、いくつかに絞れます。多くは対処できるものです。

この話の限界

断定の前に、反証も見ておきます。

問題にすべきは「目覚めの回数」より「その後の眠りにくさと日中への影響」です。

夜中に目が覚めたときの対処

この記事のまとめ

  • 夜中の中途覚醒は一般の約3割が週3回以上経験する、ありふれた悩み
  • 日本人の不眠で最も多いのも『途中で目が覚める』型(15.0%)
  • 問題は目覚めそのものより、その後に再び眠れないこと
  • 原因は加齢・寝酒・夜間頻尿・無呼吸・寝室環境など、多くは対処できる
  • 目が覚めても時計を見ず、眠れなければ一度寝床を出る

参考文献と反証

各論文の「主な結果」とあわせて、相反する結果や限界(反証)も併記しています。 集団タグは研究対象(日本人/欧米など)を示します。

  1. [1]Ohayon MM (2010). Nocturnal awakenings and difficulty resuming sleep: their burden in the European general population. Journal of Psychosomatic Research.欧米対象 大規模電話調査 / 一般住民22,740人

    結果一般住民の31.2%が週3回以上、夜中に目が覚めていた。問題は目覚めそのものより「再び眠れないこと」で、それがある人は日中への悪影響が5〜7倍大きかった。痛み・うつ・高血圧・カフェイン過多と関連した。

    反証欧米の自己申告調査で、客観的な睡眠は測っていない。中途覚醒の感じ方には個人差がある。

    doi:10.1016/j.jpsychores.2010.03.010
  2. [2]Kim K, Uchiyama M, Okawa M, Liu X, Ogihara R (2000). An epidemiological study of insomnia among the Japanese general population. Sleep.日本人対象 疫学調査 / 日本人一般人口3,030人

    結果日本人の不眠で最も多いのは「途中で目が覚める」型で15.0%にのぼった。寝つけない(8.3%)・早朝に目覚める(8.0%)より多く、加齢とともに増えた。

    反証自己申告の調査で原因までは特定していない。中途覚醒の背景は多様。

    原典を読む

よくある質問

夜中に目が覚めるのは異常ですか?

異常ではありません。一般の人の約3割が週3回以上、夜中に目が覚めています。日本人で最も多い不眠も「途中で目が覚める」型です。問題は目覚めること自体より、その後に再び眠れないことです。

夜中に目が覚める原因は何ですか?

加齢で眠りが浅くなること、寝酒、夜間頻尿、ストレス、睡眠時無呼吸、寝室の光や音などが主な原因です。とくにお酒は寝つきは良くしても、後半の睡眠を浅くして中途覚醒を増やします。多くは対処できます。

夜中に目が覚めたらどうすればいいですか?

時計を見ないことが大切です。時刻を確認すると焦りで目が覚めてしまいます。15〜20分たっても眠れなければ、一度寝床を出て暗い部屋で静かに過ごし、眠くなったら戻ります。布団で粘るほど眠れなくなります。

この記事について

文:眠りの科学 編集部

本記事は上記2本の文献に基づきます。新しい研究や反証が出た場合は更新日を改めて反映します。 内容は一般的な情報提供であり、症状がある場合は医療機関にご相談ください。